RSSの有用性

六月に東京に行った時に、友達に「RSSの有用性は何か」というようなことを訊かれた。僕はまず「RSSリーダで読むとデザインが統一されて見やすい、ストレスが無い」というようなことを言ったのだけど、どうにも理解してくれてそうになかったので「いろんなサイトの更新を一箇所に集約して見られる」「サーバの負荷が軽くなる」といった点を並べてみた。デザインが〜というのは自分ではてなRSSを使って感じたことだけど、元はid:kusigahama:20050603を見てから気づいた点で、ほかではあまり見かけない(特に探した覚えも無いが)話だったのでその友達に伝わると良いなあと思って言ってみたのだった…が、どうにも言葉足らずで失敗してしまった。で、この感覚と関係しそうな記事を見つけたので書いとくことにする。こんだけ並べればなんか伝わるかなあということで。

RSSリーダを使っていると、実際にリモートから取ってくるのはその文章の要約(あるいは全文。RSSに全文を載せるべきか否かというのも論争の種だったりするが)で、つまりデザイン抜きのテキスト情報とその構造(日付とタイトルと本文とか)だけである。実際の見た目はRSSリーダ独自の形式に揃えられて表示される。一方本サイトには当然本文があるのだけど、RSSリーダの外観に揃えられた本文をいったん見てから本サイトに飛ぶと、本サイトの表示も「別のデザインテンプレートを適用した結果」にしか見えないと感じることが間々ある。はてなRSSはブラウザから利用するので尚更そう感じるのかもしれない。
つまり「生のデータに作者の好きなデザインテンプレートを適用した結果が本サイト」で、「生データだけ取ってきて自分の好きなデザインテンプレートを適用した結果がRSSリーダで見る記事」という感じ方をしているということ。ここで言う生データとは当然RSSのことだが、本来RSSはウェブの本文から要約を切りしたメタデータのはずである。生データ=html、メタデータxmlだったはずが生データ+デザイン=html、生データ=xmlと役割を変えつつあるようだ…というのが大体上の記事の後半の話で、それがajaxの普及によって加速するだろうというのが前半の話。前半ではWebサービスAPIはてなGoogleが有名)の話が絡んでくるけど、あまり知らないのでパス。

ついでに、それが加速するだろうというのはこの記事と絡んでくるかも。来るべきWeb2.0では、Webサイト製作者は素材として情報を提供し、利用者は好きなようにそれらをremixすることになるだろうという話。これも記事全体の後半の話だけだけど…。

ここで最初のデザイン云々の話に少し繋がるか。RSSで生データだけ取ってきて、自分の好きなデザインにremixして見る、その初歩の形態がRSSリーダの利用と…言えるような言えないような。でも実際、統一したデザインでいろんなサイトの本文を見ることができてストレスがないというのは利点だと思うし、そうならそれほど的外れでもないかと思うのだ。

分かったわかった。本当はデザイン云々の点よりもこのあたりの変化の話がしたかったのだけど、その時点では言葉にできなかったのだった。すっきりした。…ちょっと「有用性」の話とずれてしまったけれど。

後もう一ついえることは、僕はそんなことを実感できるほどにRSSリーダを使い倒すのをやめて、もう少し巡回先を減らすべきだということ。時間が足りないってのに何をしてるんだ…。