関西オープンソース2005

せっかく近くでやっていたので行ってみた。土曜日だけ。どうでもいいが関西版は『カンファレンス』が付かないのな。

  • 日本Rubyの会発足一年、そしてこれから -- 高橋征義(日本Rubyの会会長)他

タイトルどおり、日本Rubyの会の活動報告とこれからの予定。
高橋メソッドの実演を見れた。実はとりあえず行ってみようかと思った最初の動機なので達成されて良かったものの、それ以外に(僕にとって)有益な情報はあんまりなかった。まあそれはそうか、別に会員じゃないし。
いろいろやろうとしているものの、開発者の支援といっても何をすればいいのかコンセンサスがなく、ドキュメントの整備もなかなかできず…ということで大変そうな印象。
会員が百人程度しかいないというのは意外だった。もっと大規模なものかと思っていたのだけど…。ただそれを言うなら、発足一年というのも意外だったので、要は何も知らないってだけかとは思う。
るびまはたまに目を通しているし、安定した刊行が望まれるなあ。現状はなんか特定の人の負担が非常に重たいらしいので。

上の講演を見た後だからか、どうにもテンポの悪さが気になってしまった。
Hyper Estraierをちょっと触ったところだったので、他のオープンソース全文検索システムはどんなものかと思って聴きに行ってみたのだけど、前述の理由でかなりいらいらしてしまい、あまりいい印象がない。

そんなわけで上の講演を途中で抜けて、こちらを聴きに行った。15分程度のステージ。GBALinuxのゲームボーイミクロ上での動作の実演と、その他の携帯ゲーム機上で動作するLinuxの現状と可能性について。
さすがに企業の社長というか、講演の様子も手馴れたものという印象だった。キーボードがないので、lsコマンドだけでボタンを20回も30回も打つ必要があるというあたりでは笑ったし、聴衆を飽きさせない面白い講演だったと思う。
GBALinux自体は、カーネルだけで記憶領域の大半を食ってしまうらしく、これの上で何かを動かすというのはほぼ無理らしい。ネタ以上のものにはならないだろうという結論だった。
マシンのスペックで言えばPSPLinuxの方がかなり有望ではありそう。実際DSと比較してもスペックは随分上だった。動いてないらしいけど。

本当はRailsの話を聴きに行きたかったのだけど、Rastの講演からすでに人がいっぱいだった上、たぶん大半の聴衆はそのまま残ってそうだったのでパスし、こちらを聴く。演目が当日発表だったので講演名も講演者名も手元にない。MLのアーカイブをWeb上から閲覧するシステムの紹介。
現状でそんなにシステムの選択肢は少ないのかと思って驚いた。もっとたくさんありそうだけど。
メールの参照関係の把握と表現に簡単な集合論を利用した独自の手法を用いて工夫しているらしい。インストールもかなり簡単にできるという話。11/29に公開する予定らしいが名前を覚えてない…。

モナドは難しくありません!ということだったので行ってみた。Web上の資料を見てもいまいちぴんと来なかったので。最近各所で目にするプログラミング言語Haskellの紹介。基本的な特徴と最近の情報。
そんなに意外でもなかったけど、結構人がいた。Web上の資料だけではいまいちどういうものかわかりづらいという人が結構いるんじゃないだろうか。僕のように。
Monadiusが実際に動いている様子の実演は結構沸いた。本物を知っている人がデモプレイのうまさを褒めていたのは、まあHaskellの機能とは関係ないけど。Monadiusという名前はモナドからとったらしい。この前もめた2chのAAではなく。言われてみればそうに決まっているのだけどたぶん勘違いしてた。「Haskell特有の機能を使わず、あちこちからサンプルソースをぱくってきてつぎはぎしただけ」なのに動いたらしい。Haskellで書かれたプログラムはバグが少ないという記事を最近見たが、その辺もHaskellの強みかもと思った。遅いのはどうにもならないかもだけど。Monadiusもちらついてたし。
前半に比べて後半の発表はあまりこなれていない印象だった。うまいこと言語化できていないというか。後半はHaskellによる実用的なプログラムの構築の可能性について。IOが弱いと思われがちなHaskellでも十分実用に値するプログラムはかけますよーということが言いたかった様子。テキスト処理とか言語の解析に強い、らしい。絶対に文法エラーを起こさないデータを吐けるとか、BNFをそのまま記述して動いてくれるとか、あとはDSLを簡単に使えるとか何とか(曖昧すぎる…記憶も悪いがプレゼンもそんなに細かい話はしてなかったしなあ、と責任転嫁)。関数型言語はパターンマッチングに強いはずだし、まあそうかなと。モナドの延長にも見える。アニメーションのDSLのライブラリの再実装だったっけ?何とかかんとかいう話も。
つーかやっぱりモナドが良くわからん。条件の列挙で自動的に解を求めてくれるデモンストレーションはあったものの、じゃあIOモナドとかは何をしてるの?つー感じだし。IOライブラリではなくてモナドなのは何か意味があるの?とか。なら現場で訊けよ、と書きながら思った。

  • 行ってみて

結構Ruby関連の話がプログラムに多かったので、もともとはそれらを聴くつもりで行ったものの、それ自体はあまり達成されなかった。その代わりいろいろ面白い話は聴けたし、行ってよかったと思う。つかRuby関連は人多すぎ。